ヘルプデスクからのキャリアパスを考える

ヘルプデスクの仕事に将来性はある？

パソコンやソフトウェアなど、ITサービスに関するユーザーからの質問に対応するヘルプデスク。基本的なPC操作やコミュニケーション能力があれば挑戦しやすい職種で、「未経験OK」の求人も多く見られます。
ヘルプデスクの仕事は、単に問い合わせに対応するだけでなく、ユーザーの抱える問題を的確に把握し、解決策を提示する能力が求められます。そのため、高度なトラブルに対応できるスキルを持つ人材は、どの企業でも重宝される存在です。
しかし、近年はAIの進化が著しく、ヘルプデスクのニーズは減少するという意見も聞かれるようになりました。特にAIチャットボットの導入は、ヘルプデスクの人員削減の大きなきっかけとなり得るでしょう。
さらに、コスト削減のために社内にヘルプデスクを置かずに、外部の専門業者にアウトソーシングするケースも増えてきています。社内ヘルプデスクの求人は、これから減少していくかもしれません。
今後ヘルプデスクとして活躍していくためには、より優れた問題解決能力やコミュニケーションスキルが求められるようになるでしょう。AIを単なる代替技術として捉えるのではなく、AIと協働して業務効率化を図り、より創造的な仕事に集中できる環境を整えることが重要です。

どんなキャリアパスがある？

ヘルプデスク業務を通じて得られるIT知識や問題解決能力は、その後のキャリア形成において貴重な財産となります。一般的なキャリアパスとしては、テクニカルサポートやエンジニアといった専門職が挙げられます。ヘルプデスクで培ったIT知識をもとに、さらなる自己学習を重ねることで、理想のキャリアパスを実現できるでしょう。たとえば、システムエンジニアやITエンジニア、ネットワークエンジニアなど、さまざまな分野で活躍することが可能です。
また、ヘルプデスクでの業務経験は、マネジメントスキルを磨くうえでも役立ちます。ヘルプデスクチームを率いるリーダーとして、チーム全体のパフォーマンス向上やメンバーの育成に貢献するのも良いでしょう。
さらに、ヘルプデスクでの経験を活かして、コンサルタントとして活躍する道も開かれています。企業のIT戦略やシステム導入に関するアドバイスを行うコンサルタントは、高度なIT知識だけでなく、顧客とのコミュニケーション能力や問題解決能力が求められます。ヘルプデスクで培った経験は、コンサルタントとして活躍するための大きなアドバンテージとなるはずです。
そのほか、ヘルプデスクで培った経験とスキルを活かし、フリーランスとして独立する方法もあります。企業からの依頼を受けて、ITサポートなどの業務を行うことで、時間や場所に縛られない自由な働き方を実現できるでしょう。

努力次第で広がる可能性

ヘルプデスクからさらなる高みを目指すには、明確な目標設定をすることが大切です。どのようなキャリアパスを選択するにしても、目標を定めることで、日々の業務に対するモチベーションを高く保ち、効率的にスキルアップすることができます。
日々の業務を通して問題解決能力やIT知識を身につけるのはもちろん、特定の分野を深く学ぶ自己学習も積極的に行いましょう。資格取得を目指したり、オンライン学習プラットフォームを活用したりするなど、さまざまな方法で知識やスキルを向上させることができます。